テルミン 2007.10.05 Fri

今回の付録は「テルミンmini」。
そう、20世紀の初めに発明されアインシュタインなど著名人の注目をあびながらもメジャーになれなかった世界初の電子楽器です。
10年ちょっと前に同名の映画が公開されてから一部で静かなブームが起こってるようで、実は僕もその頃から一度ふれて(ふれないで演奏するんですが)みたいと思ってました。
同じように考えてる人は結構いるのか、この号の大人の科学は品薄になってて、Amazonではいつまでたっても注文受け付けが始まらないし、「在庫あり」になってたはずの楽天ブックスでは「注文集中のため納期は12月頃になる予定です」旨のメールが届きました。
そんなに待ってられないので近所の本屋に電話してみると、ほとんどのところは売り切れてたんですが、ニンテンドーWiiのときも世話になった愛野マツハヤにありました。超品薄だったDS Liteの時もそうでしたし、ほんとこの店は僕と相性がいいようですw。

でも作るのはいたって簡単。2mmと2.6mmのネジを数本ずつ締めるためのドライバーさえあれば10~15分程度で組み上がります。もちろんハンダ付けなどは不要。接着剤も使いません。
別途必要なのは単三電池4本だけです。
完成したテルミンminiは全高10cm程度のとっても小さいものです。

もっとも前者は説明書をよく読みながらやれば誰にでもできる作業です。
チューニングはこの2つのボリューム(音量調整ではありません)のうち左側をほんのわずかずつ回して行うんですが、最初やったときは非常に音が小さい。まさに蚊の鳴くような音でした。
基本的に右のボリュームは回さないようにとは書いてあったんですが、あまりに小さい音なので「こんなはずじゃないだろう」と何かよくわからないながらも右ボリュームもいじってみました。
結果、この写真に書いた矢印のように右ボリュームを半時計方向ほぼいっぱいまで回したあと左ボリュームでチューニングをすると格段に大きな音が出るようになりました。
もしかしたら逆方向に回すほうがいい場合もあるかもしれません。いずれにしても右ボリュームもいじる事で音量を上げることができるようですから、音が小さいと感じられたかたはぜひお試し下さい。
さて演奏のほうですが、いやいやとっても難しいですね。
手がアンテナから20cm程度の位置(これもチューニング次第なのですが)から音が出はじめ、そこから手を近づけるに従って高音になっていきます。当然無段階です。
本物よりずっと小型なこともあり、1mm以下のほんのわずかな手の移動でも音程はかなり変化しますし、左手を置く場所とかまわりの環境によっても上下するようですから、アンテナから何センチのところでCの音、なんて基準は一切作れません。つまり、実際に出た音を聴きながら手を近づけたり離したりして演奏することになります。
これがなかなかにたいへんで、「さいたさいた」のチューリップなど非常に簡単な曲でも実際にこれで演奏しようとすると、ひどく音痴になったりしますw。へたすると自分以外には何の曲だか理解不能な事もありそうです。
ま、この付録は楽器というよりテルミンの基本的な仕組みを再現した一種のおもちゃと言えると思いますから、この音痴加減も楽しさでしょうねw。
音質は内蔵スピーカーで聞くかぎり、高音部は以前テレビなどで聴いた本物テルミンのどこかもの悲しい音に近いものを感じますが、低音はさすがにちょっと厳しいですね。
無段階に変化する感じも含めて、どこかで聴いた音なんですよ、これ。でも思い出せません。
本物のテルミンのように左手で音量調整はできませんが(音量は、電源スイッチを兼ねた左側の黒いレバーによって大と小の2段階。演奏中は変更不可)、「テルミンとはどんなものなんだろう」と思ってた僕のような者にはわずか2300円で買える一種の体験版としてとても面白い製品でした。

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